『アパガード杯将棋キッズ団体戦』は、例年東京都内で行われる小学生三人一組の団体戦将棋大会です。
激戦区である関東での大会は、自然と強豪だらけになるのですが過去の大会の様子を見てみると、たくさんのチームが参戦していて楽しそうに見えます。
団体戦に出場するにあたって、将棋道場に通っていない子供にとってチームメンバーを見つけるのが最大の難関。保育園・小学校に将棋部はなく将棋を指せる子が周りにいないのでチームを組めるわけもなく…娘には「アパガード杯将棋キッズ団体戦」については伏せていました。
アパガード杯将棋キッズ団体戦 オンライン大会化とお誘い
ところが、『アパガード杯将棋キッズ団体戦』は昨年より新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、オンライン開催しているとのこと。
それであれば、参加できるかも・・・と一瞬思いましたが、共に出場してくれる将棋を指せる友達が学校にはいません。将棋道場にも通ってないので、頼める友達もいません。チームを組めるわけもないので、やはり娘には伏せておくの一択。
だったのですが…とある先生にお誘いいただきました。
3人1チームの団体戦。個人で負ける分にはまだいいのですが、団体戦となるとチームメイトに迷惑を掛けることになるので、お断りしようかと思っていました。(実際、キッズではない方の「アパガード杯女子アマ将棋団体戦」は、大人の方とも対局があるとかで全敗でご迷惑をかける未来しか見えないので、申し訳ないのですがお断りさせていただきました。)
一応、娘にも伝えてみると…
さくらはな。さんの「将棋初段になれるかな大会議」の本に出てくる職団戦のお話を見て、いつかはチーム戦に出てみたいと思っていた娘は
団体戦に出れる!
喜んでいます。さらに、ちょうど「第2回ABEMA女流トーナメント」(女流棋士の団体戦)も始まり、娘の団体戦への熱は高まっていました。「鉄は熱いうちに打て」とありますが、小学生の子同士だったら、小さい女の子でもなんとかなるものでしょうか?
- 地方からの参加
- チームを組んでくれる子が身近にいない
という問題が解決してしまったので、『アパガード杯将棋キッズ団体戦』に参加することになりました。負けて大泣きしてしまう心配はありますが…
アパガード杯 将棋キッズ団体戦 |
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日時 | 令和3年11月23日 10時~(開会式) | |
会場 | 81道場 | |
大会進行 | LINEオープンチャット | |
参加資格 | 小学生以下3名で1チーム編成 | |
クラス | チーム3人の棋力ポイント合計で決定 | |
・オーキングクラス ・ヒシャティーノクラス ・カーククラス ・フーリオクラス |
30P以下 20P以下 15P以下 10P以下 |
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棋力 ポイント |
・四段以上 ・三段 ・二段 ・初段 ・1~2級 ・3~5級 ・6~8級 ・9~10級 ・11~14級 ・15級以下 |
10P 9P 8P 7P 6P 5P 4P 3P 2P 1P |
競技方法 | ・各クラスそれぞれ「大将」「副将」「三将」リーグを行いメンバー3名の合計ポイントでチーム順位を決定。 ・各リーグで自由対局方式(時間内に空いている同士で対局) ・持ち時間 10分30秒 |
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参加費 | 1名800円 / チームでの申し込みは1800円 | |
申込先 | エントリーページ | |
主催 | 日本女子プロ将棋協会(LPSA) | |
特別協賛 |
美白歯みがき剤『アパガード』 株式会社サンギ | |
協力 | 株式会社いつつ 森永製菓株式会社 81道場 |
アパガード杯将棋キッズ団体戦 準備
アパガード杯将棋キッズ団体戦は、オンラインの「81道場」にて開催されます。
よって、パソコン操作(タブレット操作)が必要になってきます。今後もこういったオンライン大会が増える可能性を考えると、こどもが自分でできるようになった方がいいので練習させます。
81道場へのログイン・対局方法
『棋士・藤井聡太の将棋トレーニング』に比べて「81道場」は厳しいというか本格的な仕様です。二歩判定があるので、小さい子はあっという間に二歩反則負けがありえます。その他にも、対局申込方法や挑戦の受け方、対局時の挨拶ボタン等々覚える事が多々あります。
娘は、対人対局どころかオンライン対局経験も少なくて、未だに「新鋭棋士」の称号のままです。不安が募ります。
LINEオープンチャットへのログイン
『アパガード杯将棋キッズ団体戦』の大会進行は、LINEオープンチャットで行われます。少し前に参加させていただいた「マイナビ杯第15回小学生女子将棋名人戦親睦交流大会」も同様に、LINEオープンチャットでの進行でした。
初スマートフォンで、参加できるかどうかあたふたしていた私のようなスマートフォン不慣れな方は少ないと思いますが、重要な情報が流れたりもしますので事前に慣れておいたほうがよいです。
アパガード杯将棋キッズ団体戦 当日
さて、『アパガード杯将棋キッズ団体戦』開催当日になりましたが、実力不足でチームメンバーにご迷惑をかけるのではないかと心配しかありません。
クラスによっては、大将~三将まで混合リーグでの対局というのを知ったのも前日。また、今回はどうしてもはずせない仕事で父親不在の中での大会。あれほど、喜んでいた団体戦でしたが、臆病な小さな女の子は怖がっていました。
—夕方17時。既に大会は終わって閉会式でしょうか。ところが、電話はなりません。
これは、負けまくって泣いてるパターン…。急いで帰宅すると
5回勝って一回負けたよ…
と微妙な顔で報告を受けました。5勝1敗ならもっと喜んでてもいい気が…。1敗がよほど圧倒的に負けたのか、二歩反則負けしてしまったのか?
とりあえず、初戦から棋譜を見てみます。
アパガード杯将棋キッズ団体戦
どういうこと???
なぜ?のオンパレード。これも実力と言われればそれまでですが、まるで駒の動かし方を覚えたばかりで紐づけも不十分な15級もあやしい指し方がみえます。(「棋士・藤井聡太の将棋トレーニング」換算)
序盤は問題なく進めているように見えますが、
- 数で勝ってるのに仕掛けを途中でやめて、数で負けてから攻め始める
- 紐付けもされてない?駒をただで渡すところに置いている
- 相手の手を一切見てないのか守ろうとせず、まったく関係ない反対側の香車をニマス進める
もちろん、悪手判定。形勢が悪くなって無理に攻めようとして更に悪化。最後は、相手の子に受けミスがあり勝利となりましたが、実質負けです。
なんでこんな指し方したの?
駒を途中で落としたりとかしたの?
わかんない。集中してなかったんだと思う
香車は、きっと雀刺しをやりたかったんだと思う
確かに「雀刺し!」という響きは必殺技みたいだけれども、練習もしたことないのに本番でいきなり上手くいくはずもなく、団体戦でチームメイトに迷惑が掛かってしまうところでするべきことではありません。
それ以前に、まるで無計画な指し方で一体大会中に何があったのか…
状況がまったくわかりません。まだ幼く初手から並べなおすことはできず、複数の局を感想戦のように振り返る事はもできません。一緒に居れなかったことが悔やまれます。
単に、久しぶりのオンライン将棋大会で持ち時間10分とマウス操作に焦って…駒を途中で落として…だとしたらまだいいのですが、他の対局も精彩を欠いているように見えます。
おまけで、最後の1局は対局開始時間が1分オーバーの為、勝利しましたがノーカウント。
内容的に、苦い団体戦デビューとなりました。
アパガード杯将棋キッズ団体戦 失敗談
初の団体戦は、子供の失敗というよりは、親の失敗
オンラインで自宅から参加できる大会と聞いて、仕事を優先してしまい子供一人で参加させてしまったためパソコン操作面で不安にさせてしまったり、チームメイトの状況報告で気分を盛り上げることができませんでした。
チームメイトの頑張りがすごく団体戦優勝することができましたが、心情的に失敗。どうか、小さいうちは、できる限り一緒にいてあげてください。今回、一緒にいてやれなくて後悔していますので、親将の皆様におかれましては今しかできないサポートで後悔しないよう・・・ orz
『棋士・藤井聡太の将棋トレーニング』でよく出てくる形になるとスムーズに指せていますが、知らない形になると一気に崩れます。経験不足…。
本人としても、やってみたい手が思い浮かんだとして、それが有効性があるのか考えて耐える事、ただの思いつきで指したらあとで後悔すると覚えてくれたら、今回の『アパガード杯将棋キッズ団体戦』は貴重な経験をできたことになります。
それとは別に対局スピードの課題
チームメイトは同じ時間で9局も対局出来ています。
アパガード杯キッズ団体戦では、制限時間内に多く対局した方がポイントを貯めれる仕様となっているクラスがあります。
(テーブルマークの交流戦と同じ様な方式)
よって、より得意な戦法での短期決戦が望ましいです。まだ定まった戦法を持たず、見た事がない局面が多すぎて序盤から手が止まり長時間対局になることが多い娘は、対局スピードを上げる練習が必要です。
パソコンのマウス操作とオンライン対局への慣れ
パソコンでの参加でしたが園児、一年生に一人でマウス操作は早すぎました。途中でボタンを離してしまって意図しない場所に駒をおいてしまったり、そもそもの対局申込もスムーズに行えない可能性があります。本物の駒と盤で対局するのとは違う、様々なオンライン特有の失敗が発生します。タブレットなら少しは軽減されるかもしれませんが…
さしあたって、対局とパソコン操作に慣れる為に、81道場?将棋ウォーズ?将棋クエスト?で練習するカリキュラム作成してみます。
そばにいる安心感と緊張感
小さいうちは褒める人も叱る人も近くにいないと気持ちが緩んでしまい「集中モード」になれないのかもしれません。これが高学年や中学生になれば、一人での大会も問題ないのでしょうが、まだ保育園から上がったばかりの小さな女の子は、不安になったり他のことに注意がいってしまっても仕方ありません。
将棋に限らず勝負事には、程よい緊張感が必要なのでしょう。自宅から参戦できるメリットは計り知れませんが、子供が小さいうちは集中力を欠いてしまうデメリットもあります。
もっと余裕があれば、チームメイトの途中経過を調べたり応援したりできたのですが、来年は休みをとってサポートに努め一緒に楽しみたいと思います。
アパガード杯将棋キッズ団体戦 大会を終えて
オンライン対局に、初心者親子は失敗してしまいましたが『アパガード杯将棋キッズ団体戦』は素晴らしい大会です。
賞品の豪華さもさることながら、チームで戦うという個人戦では経験することができない貴重な機会。チームを組んで団体戦に向けての共同練習等でチームワークを高めたり、楽しい将棋の日々を過ごせます。
初心者でも参加可能となっていますので、ぜひ参加してみることをオススメします。そして、来年・再来年といつの日かお会いすることができ、うちの娘とチームになったり対局したり…お互いの将来に繋がっていければ素敵なことではないかと思います。
保育園にも小学校にも将棋部はなく、小学校の教頭先生にかけあうも近隣小学校にも将棋部はなく、団体戦への出場はあきらめていました。せっかく出場できた団体戦は、上手に指してチームに貢献することはできませんでしたが、親子で大変勉強になりました。
お誘いくださった先生、一緒に団体戦にチームとして出場してくれたお兄ちゃんたち、対局してくれた子たち、そして、株式会社サンギ様(アパガード)・森永製菓株式会社様、今大会の運営・ご支援してくださった皆様方、貴重な機会を賜りありがとうございました。
次の団体戦の機会の際には、チームの力になれる様に親子ともども頑張ります。
それでは、まだまだ初心者の域をでない親子ですが、またどこかでお会いできましたら何卒よろしくお願いいたします。
アパガード杯将棋キッズ団体戦 入賞賞品
アパガード杯将棋キッズ団体戦の賞品は豪華!
歯磨きがんばります。
大会に、必ず持っていく森永ラムネも入ってました。