リコー杯っていう女の子だけの大会があるみたいだけど、でてみる?
頑張ったら動物園連れて行くよ
行く!
あきらかに後者に対しての返事だった気もしますが、気が変わらないうちに連れ出します。
リコー杯女流王座戦とは
リコー杯女流王座戦は、2011年にスタートしたRICOHが主催・日本経済新聞社が特別協力として開催されている女流棋戦の一つで、春から秋にかけ挑戦者を決定。リコー杯第13期女流王座戦は、福間香奈女流王座と加藤桃子女流との五番勝負で福間香奈女流王座が防衛した大会。
…プロの話をなぜ?と思われるかもしれませんが、このリコー杯女流王座戦はアマチュアも参加できるオープン戦となっていて、勝ち抜くと女流棋士と対局できるそうです。
リコー杯女流王座戦 アマチュア予選 | |
日時 | 4月 7日(土) 10時開始 4月13日(土) 10時開始 |
会場 | 東京将棋会館・4階 関西将棋会館・5階 |
大会内容 | 予選 : 2勝通過2敗失格形式 決勝 : トーナメント 持ち時間: 20分 秒読み : 30秒 東日本・西日本いずれかのみ申込み可 |
参加費 | 1,000円 |
はじめてのリコー杯女流王座戦アマチュア予選
夜行バス移動から予選参加
勝ち抜いてアマチュア代表枠に入るにはかなりの棋力(四段?)が必要で、まだまだ二歩が多発する将棋少女ではあまりにも無理すぎるのですが…。何事も経験ということで連れ出すことにしました。
地方から参加するにあたって、まずは東京(または大阪)開催のどちらにするか決めます。将棋少女は、東北からの参戦なので東京に申込み。始発の新幹線で向かっても大会開始には間に合わないので、前日に夜行バスで向かいます。貧乏移動ですが、誰を連れて行くか楽しそうに考えています(今回はパンダ)
12時間程夜行バスに揺られて、早朝に新宿バスターミナルに到着。ボーッとしながらゆっくり朝食をすませ、千駄ヶ谷の将棋会館に。
朝10時になると大会の進行や対局ルールについて説明が始まります。その後、対局会場である4階に一斉に移動。
(大会開始前の説明は四階とありましたが、二階研修室に変更となりました)
厳格な雰囲気が漂うホール。
4階は普段プロ棋士の先生方が対局している場所らしく、将棋少女は怖がりながらもお姉さんたちの後についていきます。抽選をして、各対局部屋に移動。
(抽選は桂の間?で番号札式だったそうです)
予選は、持ち時間20分の秒読み30秒で2勝2敗形式。2勝すると決勝トーナメントへ進出。2敗で予選敗退となります。引率の家族は2階の休憩室兼保護者控室で待機。抽選結果もわからないので、子供が誰と対局する事になったか、今どういう状況なのか心配でいると…
中継がありますよ? 見ます?
え? 中継??
実は、このリコー杯女流王将戦アマチュア予選は中継されていました。
2階(研修室)で待つばかり不安が募るばかりの親としては大変助かりました。リコー杯も含め将棋界についてまるで知らない親将10級なので戸惑いましたが、どうやら「飛燕・銀沙」という対局場で頑張っている様子。娘の後ろ姿を確認でき一安心。
保護者控室は、選手の休憩室も兼ねているので対局後は降りてきて休めるのですが、慣れている方が多いのか2階に降りてくる子はあまりいませんでした。そのまま4階で次の対局まで待機している選手も多いそうです。
…泣き虫で臆病な将棋少女が待機できるとは思えません^^;
先輩親将さんと、お互いの子どもの近況だったり勉強方法について話していると
「タッタッタッ…(足音)」
噂をすればなんとやら。振り返ると駆け足気味で控室に戻ってきた小さい姿が。
休憩時間 ~お昼寝タイム~
夜行バスで12時間揺られての参加に、いつものように寝ます。
決勝トーナメント
二勝した選手は午後からの決勝トーナメントに進みます。ABCの3ブロックに別れてのトーナメント。それぞれのブロック優勝者は、後日行われる『リコー杯女流王座戦』に進出できるのだとか。そんなこととはつゆ知らず、女子だけの大会があると連れられてきた将棋少女。
運よく午後に進むことになり、怖がりながらの入場。
ここまでこれたのも出来すぎ。敗退して戻ってきた将棋少女は、呆然と何もできなかった事を涙目で報告してくれました。
リコー杯女流王座戦アマチュア予選を終えて
今回、『リコー杯女流王座戦アマチュア予選』に連れてきました。
この大会には、ブロックトーナメントを突破し女流棋士と対局できるアマチュア代表になる為に、全国から強豪が集まります。本来、将棋少女には挑戦できるような強さはなく、棋力的にかなり無理をさせての出場。結果はご覧の通りでした。
元々、怖がりで泣き虫な少女です。厳粛な雰囲気の中での対局で、あまりの棋力差を知り委縮して将棋を怖がって避けるようになるかもしれません。それでも参加させたのは、『頑張り続けているお姉さんたちがいる』ということを知ってもらう為。
学校には将棋部はなく、将棋を知っている子もいなければ将棋の話題は年に一度も出ないかもしれない。そんな環境では将棋へのモチベーションを保つのは厳しいものがあります。
4階のホールであたふたしていた娘を優しく見守ってくれたお姉さん。ありがとうございました。これから先、追いつこうとするなら「親が強制的に将棋をさせるのではなく、自ら進むこと」も必要になってくるのでしょう。将来、娘が将棋について迷うことがあったら、どうかお姉さんたちの強くて優しい姿を思い出せますように。
それでは、しばらくは低空飛行が続くと思いますが、どこかでお会いできましたら何卒よろしくお願いいたします。