スポーツの世界、アスリートの食事はトレーニングの一つとして考えられます。
では、将棋の世界は?
プロ棋士の対局は、数時間…場合によっては日をまたいでの戦いにもなります。
流石に子供の大会ではそんな長時間対局はありませんが、大きい大会だと朝から午後まで負けられない対局が続きます。大会にも不慣れで、初心者クラス出場もいつも会場であたふた。将棋知識も対局経験も何もかも劣っている将棋少女が、学年が進むにつれ中級・上級・有段クラスの天才集団の中に飛び込んでいくことになります。
親とすればそんな緊張に耐えられないのですが、それでも何か手助けできないかと考えてしまいます。
今回は、その中の一つ。大会中の食事サポートについてです。
ラムネの効果とは
将棋のこども大会で、ラムネを食べているお子さんをよく見かけます。
1人ならそれほど気にすることでもないのですが、大会によってはかなりの数のお子さんがラムネを食べています。これは…ラムネブーム?
将棋キッズだちは、なぜラムネを食べているのでしょう?
ブドウ糖の効果
最近のラムネは、砂糖ではなくブドウ糖で作られています。
ブドウ糖(グルコース)はぶどうから発見されたため、ブドウ糖と呼ばれていますが、実はぶどうだけでなく他の果実にも多く含まれています。
そして、このブドウ糖の効果が将棋キッズには重要になってきます。
ブドウ糖は、唯一脳がエネルギーとして利用できる物質で、脳の活性化(集中力・記憶力)、モチベーション向上、疲労回復に効果があるといわれているそうです。
集中力・記憶力が向上するとなれば、それこそ将棋をするのに最適。
対局中はもちろんのこと、対局前の小休憩や昼食休憩、自宅での将棋勉強中にも効果を発揮するかもしれません。同じ時間の研究でも、定跡を多く覚えれたり詰将棋をいつもより多く解けたり、局面を深く読めたり…。
そんな効果が目に見えて発揮されるなら喉から手が出るほど欲しい夢のような栄養素ですが、ブドウ糖は体内に貯蓄できないので、都度摂取する必要があったりします。
睡眠中でも脳は活動していてエネルギーを消費します。
一日に120~150gのブドウ糖が必要として、1時間あたり5~6g程消費していることになります。貯蓄できない性質上、減少してくるとパフォーマンスにも影響があらわれてくるので都度補充刷る必要があります。
仕事や学業で集中しすぎて疲れてくると「甘いものが食べたくなる」といった話をよくききますが、あながち間違っているわけではなく、脳がブドウ糖を欲しているサインなのかもしれません。
ブドウ糖と砂糖の違い
ブドウ糖の重要さがわかったところで、同じ糖なら砂糖でも良いのでは?
実は、ブドウ糖と砂糖(ショ糖)は同じ糖類ですが、脳のエネルギーになるまでの速度が違います。
体内に摂取した糖類は、小腸で消化され単糖類にまで分解。それから、血液を通して全身をめぐります。砂糖(ショ糖)が二糖類、でんぷんが多糖類に対して、最速で最小単位なのが単糖類(ブドウ糖)なのです。
砂糖や米に含まれるでんぷんも脳へのエネルギー源としては有効ですが、糖類の最小単位であるブドウ糖(単糖類)は、二糖類、多糖類に比べ体内に吸収されやすく最速で脳のエネルギーとなります。
その為、「脳にエネルギーを速く届けられるなら最初からブドウ糖を摂取すればいいのでは?」と、今では様々な企業からブドウ糖製品が発売されるに至っているようです。
糖類 | |
単糖類 | ブドウ糖 |
二糖類 | 砂糖(ショ糖) |
多糖類 | でんぷん |
対局に集中力を切れさせない為のブドウ糖
脳神経の活動がブドウ糖に依存しているので、ブドウ糖が不足すると良いパフォーマンスを発揮できないのは必然。実際の効果のほどは、目に見えるものではなくお守り的な意味合いが強いのかもしれませんが、最高のパフォーマンスとまではいかなくても、せめていつもの力を…。と願ってしまいます。
さて、話を戻して。「将棋のこども大会で、ラムネを食べているお子さんをよく見かけます。」…それは、少しでも集中力を高めたい、維持させたいという親心からなのではないでしょうか。
森永ラムネ ブドウ糖90%
将棋大会で見るラムネの多くががこの「森永ラムネ」だったりします。(偶然?)
ラムネときくと、瓶に入ってる炭酸ラムネを思い出しますが、炭酸成分はなく爽やかな味なので、炭酸が苦手なお子さんも大丈夫かもしれません。森永ラムネは、ブドウ糖90%配合。効果的においしくブドウ糖を摂取することができます。
レアハートあった♡
成分的にはどれも一緒だと思うのですが、小さい子だとレアハートがでると嬉しいようです。
森永ラムネの公式ページでは、森永ラムネの特集がいつくかあります。
・森永ラムネでONとOFF切替え「ONとOFF」
・JINSの最新ワークスペースに森永ラムネ「JINSラボ」
・東大生と森永ラムネのいい関係「東大新聞」
集中する時もリラックスする時も、脳のエネルギーが必要。そのエネルギー源となるブドウ糖を摂取できるラムネは大事という話だったり、東大生協で「森永ラムネ」が売り上げを伸ばし品薄になっている話。
将棋だけに限らず、勉強の際にも脳のパフォーマンスを最大限発揮する為、ブドウ糖を積極的に摂取していたというような話が記載されています。
もちろん、ラムネを食べたからといって瞬時に強くなる、棋力が向上することが約束されるわけではないですが、お守り的な意味で対局時には常備するようにしています。
■ぶどう糖90%配合の1.5倍の大粒ラムネ
森永inゼリーエネルギーブドウ糖 30g
こちらも同じく森永から「inゼリーエネルギーブドウ糖」
「10秒チャージ」のフレーズが有名なのですが、将棋に最適ともいえるブドウ糖バージョンが新発売されました。(ラムネ味)
すばやく飲むことができるゼリー飲料で、ブドウ糖は30g。小腹が空いたときや、大会での対局の合間だったり、隙間時間でブドウ糖を摂りながら小腹を満たすこともできます。
そして、実は森永は第71期ALSOK杯王将戦にて「inゼリー」で協賛しています。
第71期ALSOK杯王将戦第4局、東京都立川対局
inゼリーも整いました!戦い前の静寂・・あとは対局を待つばかり。
inゼリーは王将戦七番勝負をサポートしています。#王将戦#inゼリー pic.twitter.com/TG9XBwICLj
— inゼリー公式 (@in_jelly_) February 10, 2022
渡辺明王将対藤井聡太竜王の対決は、四連勝で藤井聡太竜王が王将位を奪取しました。その際、画面上に「inゼリーエネルギーブドウ糖」が映っていましたね。
味は、炭酸なしのラムネという感じです。炭酸入りのラムネを知っている世代だと少し抵抗があるかもしれませんが、先入観をもたない子供はすんなり飲み切れるかと思います。
大会が昼休憩をはさみ、午後にちょっとだけ対局がある時は重宝しそうです。
大会・対局での食事サポートは必要?
正直なところ、対局直前に何を食べても棋力が一気に向上するということはないはずです。
効果がすぐにわかるわけでもないので、好きなものを食べ心身ともにリラックスした状態でむかえるというのが良い状態なのかもしれません。
それでも、笑顔になるなら…と毎回ラムネ一粒を準備しています。
ラムネのおかげで二歩しなかったよ!
「二歩をしたのは弱いから」ではなく「二歩をしたのはラムネを食べなかったから(集中力が下がったから)」としたほうが、心のダメージは少なくてすむと思います。
まったくもって誤魔化しにしかならないのですが、二歩をして泣いてる子に「弱いからだ!」と怒鳴りつけるよりもラムネさんに肩代わりしてもらって、「次はラムネ食べて二歩しない!」と前向きな気持ちになってもらいたい、一種の願掛けのようなものかも。
きっと、そのうち本当に集中力・棋力がついて二歩はしなくなるのでしょう。その時…
あの頃は、二歩いっぱいしてたよね^^
と笑って話せるように。
食事を変えたからといってそれで棋力がいきなり初段になることはないですが、ほんのわずかでも心の支えになるなら…と、大会には常備するようにしています。
子供が好きな慣れている食事が一番です。それでも、お守り的な意味合いでラムネを一粒。そんな習慣があってもいいかもしれません。