『マイナビ杯 第15回小学生・第13回中学生女子将棋名人戦』は、日本女子プロ将棋協会(LPSA)が主催・マイナビ、マイナビ出版が協賛している大きな大会です。
もちろん、将棋を初めて1年にも満たない子が地区大会を勝てるわけもないのですが、今年、2021年で第15回目を迎える今回から、親睦交流大会という初心者も歓迎な交流大会が開かれるようです。
それならばと、新型コロナウイルス感染症により全国で将棋大会が中止されている中、今後も「オンライン将棋大会」が広がってくるのかもしれませんので、今のうちに慣れておこうと申し込んでおきました。
申込み編はこちら
そして、2021年7月31日『第15回小学生女子将棋名人戦、第13回中学生女子将棋名人戦の親睦交流大会』が行われました。新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともないオンラインでの開催。
事前に申し込みをすませ、後は大会当日を待つだけ…
とはいかず、大会前にいくつかの壁がありました。
第15回小学生女子将棋名人戦親睦交流大会 参加にあたり
親睦交流大会の壁1 LINE
大会の進行はLINEオープンチャット。
LINE? オープンチャット? 初タブレットでどこでどう設定するのかわからず、親睦交流大会前日もメッセージが流れる度にあたふたしていました。
将棋大会でれない?
と娘も心配に…。
もちろん、親睦交流大会当日も流れるメッセージを眺めるだけで、操作方法がわからない状態であたふた。
親睦交流大会の壁2 将棋クエスト
親睦交流大会は将棋アプリの「将棋クエスト」で行われます。
普段は「棋士・藤井聡太の将棋トレーニング」だけで練習してきたので、将棋アプリは使ったことがありません。コントローラーで駒を動かします。
これが、将棋アプリとなると持ち駒の位置であったり駒の動かし方など普段と違う操作がわからず、駒を意図しない場所においたりします。(これで泣きました
タブレットに「将棋クエスト」を用意できたのも大会前日で初期設定でてんやわんや。
どうぞ、皆様は余裕をもって参加準備をなさってください orz
第15回小学生女子将棋名人戦親睦交流大会 開始
時間になり日本女子プロ将棋協会の中倉宏美さんからのご挨拶。そして、本日の大会について説明があり、タイムスケジュールが発表されました。Cクラスはこのあとすぐ始まるそうです。
親睦交流大会 タイムスケジュール | |
Aクラス | 14:00~15:30 |
Bクラス | 11:00~12:30 |
Cクラス | 9:30~10:30 |
親睦交流大会 直前のアドバイス
負けてもいいから楽しもうね!
うん!
でも、トライルール?
一番奥まで入玉されると負けになるみたいだから、ないと思うけど入玉してきたら適当に駒置いて守ること。(先手5一、後手5九)
うん。ニャー将棋みたいってこと?
たぶん?
こんな感じでルールも曖昧なまま開始されました。
親睦交流大会 第1回戦 女流棋士と指導対局
といっても将棋クエストに不慣れなのといきなり女流棋士と対局となり、親は慌てまくり。
将棋クエストでの対局マッチングもなかなかマッチングされず、操作が合っているのかどうか不安に。これが普通なのか回線が悪いのかわかりませんが、当日に親睦交流大会参加できないとか絶対泣かせてしまうので、祈りながらマッチング繰り返し…。4回目ぐらいでようやくマッチング成功し、安堵。
ようやく繋がったので落ち着いて少しゆっくり進行して欲しかったのですが、将棋少女はここ一ヶ月ほどエルモ囲いを練習したのをみたことなかったのに、なぜかエルモ囲いで急戦を選択。
せめて丁寧に指してほしかったのですが、急いで指して案の定攻めも受けもチグハグで空回り。
娘の指し方に良いところはなく、いろいろ穴だらけでした。もしかしたら、時間がなくなってしまうと焦っていたり緊張していたのかもしれません。娘の稚拙な指し方に合わせるのは大変だったかと存じます。
ご指導ありがとうございました。
親睦交流大会 第2回戦
オンラインでの対局なので何年生の子が相手なのかわかりませんが、ここが最大の山場でした。
相手の子は、とても強くてどんどん攻めてくるのでなかなか主導権を握れず防戦一方。そして、タブレット操作になれない女の子は指したい場所ではないところに指が触れる痛恨のミス。
元々棋力が足りない為、浅い読みにも時間がかかってしまいます。こちらだけ時間がなくなり残り時間は倍ぐらい差がついています。
時間が無くなることに極端に慣れていない女の子は泣いてしまいました。それでも、少し前まではもう指せないぐらい大泣きしてしまっていましたが、泣きながらも指しているのは成長したのかなと思います。(泣いてしまってるのは変わらないですが)
中盤、ずっと苦しかったのですが飛車角交換からの相手陣地に無理やり角打ちでなんとか攻め番を得ます。
きっと先の展開は読めていませんでしたが、この角打ちから流れが変わった気がします。
ですが、相手の子がやっぱり強くて「玉の早逃げ」でスルスルっと7五まで抜け出しました。うまく捕まえられません。この危機を感じたら早めに脱出する意識は見習うべき点、課題です。
入玉 トライルール
『トライ』の意思を感じる一手に対し、少し考えて「5一銀」と指しました。
悪手かもしれませんが、よくわからないなりにもトライルールを防ぐ為の一手。
『将棋クエスト』が初めてなので、この「トライルール」がどういうものなのか、はっきりわかりません。指した瞬間勝つのか、指しても相手が受けれるなら勝ちにならないのか。対局前にないだろうと話していた「トライ」局面になってしまいました。
将棋クエストのトライルールはよくわかりませんが、自陣に入らせない指し方として、まさかここで5歳の時に練習したニャー将棋でのトライルール対策が活きてくるとは思ってもいませんでした。
将棋少女は、詰ますわけでもなくとにかく玉を近づけさせない指し方、「5一」付近に戦力を集めます。きっと悪手の連発です。
それでも、なんとか入玉だけは防いで、玉を少し押し返してあとは中央での攻防。
偶然にも玉を上下で挟む形になり、優勢になりましたが、30秒ではなかなか詰みを見つけられず…
最後の詰ませ方は反省点。
泣きながらの勝利となりましたが、トライルールがなければ入玉されて勝てなかったと思います。
親睦交流大会 第3回戦
続いてのお相手は軽快な棒銀で攻めてきました。
棒銀対策は最初に覚えたところで止まっているので、どこまでくるのか不安でした。
間に合うかなぁ?
と本人も心配していました。自信がなかったようで大駒(角)をさらに自陣(6八角)に追加して耐えた模様。
きっと悪手でした。
対局相手の手を読めないので、気づいたときにはもう盤上の駒だけでは間に合わない。それで、大駒を守りに使って攻めに活かせずそのまま敗戦となることが多くあります。
この辺も課題だったりします。
その後、2筋に飛車が回り込んできた際、突破されるのを嫌い「2八步」と受けました。あとから聞いてみると「入られるのが嫌だった」との事。
確かに桂取り飛車成なので、避けたい気持ちはわかります。
この辺りの受け方も、もう少し肉を斬らせて骨を断つ的な指し方があったように思えます。
その他にも色々ありましたが、Cクラスの対局がすべて終了したあとは午後の閉会式・表彰式を待ちます。
第15回小学生女子将棋名人戦 親睦交流大会を終えて
『マイナビ杯第15回小学生・第13回中学生女子将棋名人戦親睦交流大会』は、初めてのオープンチャットでの進行、オンライン大会と不慣れで終始緊張していました。(親子共々)
反省点が色々あります。
まず、スマホやタブレット操作に慣れていないと操作ミスで、駒を意図しないとこに置いてしまいます。実際の将棋ではないオンライン将棋特有のトラップには注意が必要でした。
そして、実は大会前の練習。対局ルールを勘違いしていまして、「5分切れ負け」ルールだと思って練習していました。ごめんなさい orz
その成果?もあり「切れ負け」ルールと違い、親睦交流大会は一手30秒で少し考えることができるので、形を考えてから指せていた場面もあったと思いますが、事前に5分30秒ルールを十分に練習しておくことをおすすめします。
将棋道場に通っている子ならどんな時間制限ありの将棋にも慣れている・問題なくすぐ対応できると思いますが、うちの子のように普段『棋士・藤井聡太の将棋トレーニング』で時間制限なしでの練習しかしてないと泣くことになるかもしれません。(泣きました)
将棋を始めてまだ一年もたっていない女の子には(どうぶつしょうぎ、ニャー将棋期間を除く)、時間制限ありの対局は難しいものでした。
・オープンチャットに慣れる
・スマホ、タブレット操作に慣れる
・将棋クエスト(トライルール)に慣れる
・1手30秒に慣れる
以上に慣れておくとスムーズに参加でき対局にも集中できて良い結果に繋がるかもしれません。
今回、トライルールや局面に偶然にも助けられ実力以上の賞をいただきました。泣きながら負けを確信しながら指している姿を見ているので望外すぎる結果です。
初めてのメダルの重さに驚き笑顔になっていますが、これで少しだけ自信がついてくれたかな?
仕事を理由にしてはいけないのですが、なんとか時間を作り、これからも一緒に将棋をして泣かなくても良いレベルまで成長できればと思います。
最後に、今回一緒に将棋を指してくれた方、また、女子将棋名人戦親睦交流大会に携わる皆様方、ありがとうございました。